うちゅうリブ

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第20回「うちゅうリブ」告知 —岡江晃『宅間守精神鑑定書』読書会—

うちゅうじんです。

第20回うちゅうリブは、新型コロナウィルス感染リスクを考慮し、当初予定を延期し、3月22日(日)に改めて開催することになりました。

第20回「うちゅうリブ」開催内容

テーマ

岡江晃『宅間守精神鑑定書』読書会

課題図書

宅間守 精神鑑定書――精神医療と刑事司法のはざまで

宅間守 精神鑑定書――精神医療と刑事司法のはざまで

配付資料がありますので、本鑑定書をすべて読んでいなくても参加可能です。当日は、主に第2章「本人歴」、第4章「現在症」第1節「精神所見」、第5章「診断」から抽出した箇所を中心に話を進めたいので、あらかじめ目を通してご参加ください。

【注意】 本鑑定書には、宅間守が引き起こした犯罪行為についても詳細かつ具体的に記録されています。特に第3章「本件犯行」には、池田小事件当日の様子を宅間本人が具体的に振り返る内容の記録があり、残酷とみられる表現が多数確認できます。過去に何らかの暴力被害でフラッシュバックを起こしやすいと自覚されている方におかれましては、本読書会の参加を見合わせるとともに、本鑑定書を読まないことを強くお勧めします。

(参考図書:お時間に余裕のある方はこちらもあわせてお読みください。)

ドキュメント死刑囚 (ちくま新書)

ドキュメント死刑囚 (ちくま新書)

第3章「底なしの憎悪、むき出しの悪意」

殺人者はいかに誕生したか: 「十大凶悪事件」を獄中対話で読み解く (新潮文庫)

殺人者はいかに誕生したか: 「十大凶悪事件」を獄中対話で読み解く (新潮文庫)

  • 作者:長谷川 博一
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2015/03/28
  • メディア: 文庫

第1章「なりたくてこんな人間になったんやない」

池田小児童惨殺犯・宅間守の父と語った100時間―新潮45eBooklet 事件編6

池田小児童惨殺犯・宅間守の父と語った100時間―新潮45eBooklet 事件編6

  • 作者:今枝 弘一
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2008/08/22
  • メディア: Kindle

日時

2020/3/22(日) 17:30〜19:30(途中参加、退出可)

会場

大久保地域センター3階会議室C(東京都新宿区)

定員
10名

会費
200円(会場費、レジュメ印刷費)

参加申し込み

Twitterで共同主催者の環@fuyu77久真八志@okirakunakuma家来@kerai14うちゅうじん@jimmynicol88888の誰かにご連絡ください(DMでもリプライでも可)。

Twitterアカウントをお持ちでない方は、メールアドレスuchulib@gmail.comまでご連絡ください。

課題図書設定の背景

このたび、うちゅうリブ定例会において、岡江晃『宅間守精神鑑定書』(亜紀書房)読書会を開催することとなりましたので、趣旨の説明をさせていただきます。

本鑑定書は、2001年6月に発生した大阪教育大附属池田小事件の犯人である宅間守(2004年死刑執行)に対し実施された精神鑑定になります。本鑑定の結果をもとに、大阪地裁は宅間守に「責任能力がある」と判断し、死刑判決を出した、という経緯があります。

本鑑定書においては、宅間守が池田小事件を起こすきっかけとなった心境にとどまらず、物心ついてから池田小事件を起こすまでの本人歴について詳細にヒアリングした内容が記録されています。本鑑定書を読み進めるうちに、宅間本人の口から出た願望や悩みの中に、「男たるもの」「男はこうあるべき」というものが見え隠れしている部分があることに気づき、その願望のすべてが破綻し成就する見込みのないことに対する怒りが凶行に結びついたのではないかと考えるようになりました。なので、一度、メンズリブの語り場で、本鑑定書にみる宅間の欲求や願望を解体してみたい、と思います。

宅間のように、願望が成就できない怒りを最終的に他人に危害を加えることで解消する考え方や行動は到底理解できるようなものではないということを前提に、今回の読書会を通じて、参加していただける皆様と宅間の願望や欲求を解体し、宅間の抱えるような願望を社会や他人に危害を加えないかたちでどう折り合いをつけていけばよいか、社会に第2第3の宅間守が出てこないために私たちはどうすればよいのか、皆様と語り合ってみたく、今回企画いたしました。

最後に、池田小事件に際し、いまもなお苦しむご遺族の皆様へ重ねてお悔やみするとともに、命を落とした子どもたちのご冥福をお祈りいたします。