うちゅうリブ

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第10回「うちゅうリブ」実施報告 —『体育』はあなたにとって必要でしたか?—

こんにちは、久真です。第10回うちゅうリブの実施内容を報告します。

実施概要

内容

学校の「体育」の時間について、参加者が思うところ自由に話し合いました。

話し合いのなかで出たトピックをいくつか抜粋します。

  • 参加者のなかでは体育が苦手だったという人が多数派。ただし個別の競技にかんしては楽しめたという声も。
  • 体育教師の目が届かなくなりがちで、あまりまじめにやっていなかったり、いじめのような行為(弱い立場の生徒が一方的にバレーボールの練習台になっている場面を目撃したという話も)の温床になっていたりした。一人の先生で数十人を管理するシステムの問題もあるのでは。
  • 他の教科と違い、能力の差が毎回みんなの前であからさまに示されるので、序列ができやすい。
  • 武道、特に柔道の問題。3か月で無差別に乱取りまでさせるカリキュラムで危険だと思ったという声があった。一方で、柔道を専門としていた教師の指導を受けたケースでは、受け身に重点を置いて乱取りも体重別などの配慮があった。教師によって専門分野が異なり、指導能力に差がある。
  • 身体の使い方をもっとしっかり教えてほしかった。さかあがり、跳び箱、マット運動などが苦手な生徒につきあって教えてほしかった。もっとも小学校では教員も体育専門ではないため教え方が上手くないし、短い時間で多人数を教えなければいけないので限界もある。
  • 全体的につまみ食い的なカリキュラムで、身体を動かす能力の向上やその楽しさを学べた気がしない。何が到達点かわからずにやっていた。ただ原因は体育教師の能力というより、システムの問題ではないか。
  • 運動の楽しさを大人になってから知ったという人が多いのは、体育がつまらなくなってしまっているからではないか。
  • 「柔道」「剣道」「ダンス」という選択科目はなんだったのか。実質的に、武道は男子、ダンスは女子しか選択しなかった。

また、保健体育についての話題も多く出ました。

  • 参加者の子供時代はまだネットがなかったので、思春期に身体に起こる変化(夢精、精通、陰毛、包茎など)に関しての知識は保健体育ぐらいしかなかった。こういったトピックは保健体育の授業で簡単に触れられただけの印象で、その後自分に起きても友達と共有しにくかった。女性が生理や妊娠についてきちんと教えられている印象であるのに対し、男子の身体の変化や性に関しては軽くみられているのではないか。
  • 参加者によっては学年全体の講習会で性病や性感染症について教えられた経験があった。そういった経験のない参加者からはうらやましいとの声も。
  • 成人して振り返ると、性教育はもっと十分やって欲しかった。教える時期についてはいろいろと判断が難しいところであるが、大人になってから調べなければならないことがたくさんあった。

まとめ

最後にテーマである「体育はあなたにとって必要でしたか?」をみなさんに聞いてみました。不要という意見はなく、いろいろなことをして体験としては豊かだったとか、楽しい時間はあったとか、みなさんそれぞれ意義は認めていました。

一方で、自分たちが経験してきた体育のカリキュラムについての不満も改めて多く述べられました。その多くは、苦手だからこそきちんと指導をしてほしかったし、そうして身体の動かし方や運動する楽しさを当時もっと知りたかったということです。

「体育にはもっと伸びしろがあるのではないか」

参加者の一人の発言を引用して報告を締めくくりたいと思います。