うちゅうリブ

メンズリブ的なアプローチで、さまざまな話題を語り合う「うちゅうリブ」の公式ブログです!

第6回「うちゅうリブ」実施報告 ―話題のワダイ―

うちゅうじんです。こんばんは。
遅くなりましたが、第6回うちゅうリブの実施内容を報告します。

●開催概要
・テーマ:話題のワダイ
・人数:11名
・日時:2018/11/24(土)17:30〜19:30
・場所:新宿区大久保地域センター

●テーマのおさらい
どんなに自身がジェンダーの問題に配慮しようと意識しても、日々暮らす「学校」「職場」「趣味のコミュニティ」等では、折り合いのつかないような話題に囲まれています。メンズリブ的なものに触れてから、普段の男コミュニティに戻ると改めて感じる「しんどい話題」が、多々あるのではないかと思います。
また、さまざまな人と対峙する際に、雑談するときのとっかかりが「天気」以外に思いつかないような、コミュニケーション能力の問題についてもとっかかりみたいなものを探していければと思います。

日々暮らしていくうえでの「話題」全般について、参加者と意見交換をしました。

●コミュニケーションの段階と話題
さまざまなエピソードを聞いたあと、「なぜしんどくなるのか」を参加者全員で掘り下げてみました。

はじめて会った、情報がほとんどない相手に、『お互いに敵意がないことの確認作業』として、「儀礼的」に、個人に関するさまざまな質問をしてくる人もいるということは念頭に置いておいた方がよいという意見がありました。つまり、そこはある程度割り切ってしまうことも大事、といえるでしょう。

この儀礼的な段階を「ステップ1」とすると、「ステップ2」として、『同じ価値観を持つ仲間であることの確認作業』として、恋愛や結婚、性の話題を掘り下げていく話題が出てくるのではないでしょうか。
この段階で「仲間ではない」認定をされると、性的志向に関する偏見にさらされたり、人間性を勝手に判断されたり、イヤな思いをすることが多くなってきます。おまけに、「まったくの善意で」仲間に迎え入れようと、あさっての方向のアドバイスを贈る人が現れると、気分はもっと重くなります。

また、さらに組織に長くいると、役割や序列が固定化されてしまい、『力関係の確認』のためのコミュニケーションとして、いない人間の悪口、という話題が出てきます。
悪口を言う人間は、たいてい立場が上の人間で、話し相手がそれに対抗できず、相づちを打つことしかできないのをわかっていてやっているのではないか、つまり相手に「マウンティング」しているわけです。

こういうものに日々囲まれて暮らしていますが、そうそう簡単に仕事やコミュニティを投げ出すわけにもいかず、ある程度線を引いて壁を作り、何とかしんどさをやりすごしている、というのが多くの人の実態ではないでしょうか。

●タブー
雑談の話題として、「政治」「宗教」「プロ野球」はタブーと言われていました。
プロ野球はともかく、政治と宗教はやはりタブーに近い話題で、議論自体が難解で、双方ヒートアップしやすいものではないかということで落ち着きました。

また、ひとつの例として、何度も何度も新興宗教の勧誘を受けてしまう人がいる、という話がありました。関係の浅い人に、わらをもすがる思いで自分の心の奥底にまつわる話をしてしまうと、たいていの人は距離を置いてしまい、残った人は宗教やマルチ商法の勧誘だったりするのでしょう。頭の片隅に入れておいた方がよいかもしれません。

●話が拡がる
ちょうどその頃、瀧波ユカリさんによる「ハラミ会」ネタがタイムラインを賑わしていたこともあり、男性コミュニティにまつわるエピソードから、対女性の場合どうか、という話に拡がりました。

対女性に対して、普通に仲良くしたいだけなのに、発言を恋愛的なニュアンスで解釈されないか、と構えてしまい緊張してしまう(コミュニケーションコストがかかる)という意見がある一方、むしろ、男性コミュニティの方が上記のマウンティングや圧力があり、相手に恋愛感情を持たないかぎり、最低限ハラスメントにだけ気をつければむしろ楽、という意見もありました。

なお、「ハラミ会」については、極端なかたちで戯画化されているものの、男性陣のセリフに露骨な女性排除やハラスメント発言がある、ということは一致しております。

●宿題
参加者から、ジェンダー論においては「男性は、人にものを伝えるのが得意ではない」といわれるが、そこを掘り下げて考えるべきか、という問題提起が最後に出されました。
これは、日々暮らすとっかかりの話題というテーマから一歩掘り下げて考えなければいけないところで、機会を見てうちゅうリブのテーマとして取り上げたいところであります。